山口巌の生涯ー箏曲界に与えた影響とその業績ー(第一章 第四節)
第四節 国への貢献の記録
① 「第四回国内勧業博覧会」の審査第一部品評人に選出された際の書状
以下の書状は、明治二十八年(1895)、六月三日に第四回国内勧業博覧会審査第一部品評人に選出された際の書状である。
② 大礼記念国産振興東京博覧会で審査を委嘱した際の記録
昭和三年に開催された「大礼記念国産振興東京博覧会」は、今上陛下御即位の大礼を記念し、国産の飲食品工業をはじめ、紡繊、化学、機械、電気、一般製作工業の発達の振興を図り、その現況を展示して、普及し発展させるという目的で行われた博覧会である。
山口はこの博覧会において、審査総長工学博士子爵大河内正敏より、審査を委嘱されている。
そのときの記録が『大禮記念國産振興東京博覽會審査報告』 大礼記念国際振興東京博覧会 昭和四年(1929)に以下のように残っている。
第五五類 樂器、蓄音器
(官) 谷安正
(官) 従六位工學博士(東京帝大工學部助教授) 隈部一雄
(官) 正六位(資源局技師) 藤澤威雄
(報、官) 従五位(商工技師) 堀口益孝
(主、委) 田邊尚雄
(補) 中尾都山 (補) 荒木古童
(補) 杵屋佐吉 (補) 望月長之助
(補) 福原百之助 (補) 山口巌
(補) 多忠亮 (補) 中村數之輔
(補) 豊澤猿之助 (補) 萩原松韻
(官)は審査官、(委)は審査委員、(補)は審査補助、(報)は報告員