お箏の部品の名称を知ろう
こんにちは、箏曲演奏家の福田恭子です。
今回は、お箏の部品の名称について学んで行きましょう。
部品の名称
お箏は、架空の生き物である「龍」に見立てて各部の名称が付けられています。
演奏する側の先端部分は、龍の頭に見立てて「龍頭」という名称が付いており、絃を支えている部分を「龍角」、絃を通している穴の部分を「龍眼」といいます。
龍頭の断面部分は「龍舌」といい、普段は「口前」という専用カバーを付けて保護しています。
演奏する側とは反対部分を「龍尾」といい、絃を支えている部分を「雲角」といいます。
胴の上面は「龍甲」、側面は「磯」といいます。
そして、裏面は「龍腹」といい、内部には様々な手法で彫りが施されています。
絃の名称
お箏には絃が13本張ってあり、奏者の向こう側から一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、斗、為、巾と数えます。
11〜13番目の絃には特別な名称が付いていますが、これは楽譜に「十一」と記載されていた場合、11番目の絃のことを示しているのか、10番目と1番目の絃のことを示しているのか区別がつかないためです。(十二と十三についても同様)
斗、為、巾という名称は、かつて仁、智、礼、儀、信、文、武、斐、蘭、商、斗、為、巾と呼ばれていたことに由来します。
※今回ご説明させていただいた内容の動画もございますので、こちらもあわせてご覧ください。
箏曲演奏家 福田恭子