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お箏の運搬ってどうしてるんですか?

こんにちは、箏曲演奏家の福田恭子です。

よくお客様から「お箏の運搬ってどうしてるんですか?」といった質問をいただくことがあります。そこで今回は、私たち演奏家がどのようにしてお箏を運搬しているかについて記したいと思います。(自家用車を所有しておりませんので、自家用車を所有していない人の方法になります)

楽器屋さんに依頼する

一番確実な方法が「楽器屋さんに依頼する」という方法です。大きな演奏会に出演する場合は、信頼のできる楽器屋さんに依頼することが多いです。毎回楽器屋さんにお願いできれば良いのですが、費用がかかりますので、楽器運搬費が十分に出ないお仕事の場合は、公共の交通機関を使うことになります。

タクシーに積み込む

比較的近距離の場合は、タクシーにお箏を積み込んで運びます。「タクシーにお箏なんて入るの?」と思われるかもしれませんが、助手席を後ろに倒して、後部座席のドアから斜めに差し込むとすっぽり入ります。

また、近年、オリンピックに向けて台数が増えつつある次世代タクシー「JPN TAXI」というちょっと大きめのタクシーなら、助手席を倒すことなく、後部座席に斜めに入れることができるので重宝しております。通常のタクシーですとお箏を二面入れるのが限界ですが、次世代タクシー「JPN TAXI」なら、三面くらいは入りそうです。

お箏の運搬ってどうしてるんですか?

次世代タクシー「JPN TAXI」にお箏を積んだところ

バス・電車・新幹線に持ち込む

タクシーで演奏会場まで行くのは費用が掛かりすぎるという場合は、自宅から最寄駅まではバスやタクシーを利用し、駅から演奏会場までは電車もしくは新幹線という場合もあります。車内の天井の高さは問題ないのですが、出入口はお箏を斜めにしないと出入りできないので、他の乗客にぶつからないように要注意です。また、人通りが多い駅構内を移動する場合もとても大変です。なるべく混雑時間帯は避けたいところですが、止むを得ず混雑時間帯に乗らざるを得ない場合は苦労します…。

なお、演奏家の荷物はお箏だけではありません。キャリーバッグに着物などの荷物を詰め、財布やスマホなどは取り出しやすいように別のカバンに入れて持つわけですから、もう大変です。さらに三味線も持っていく場合もありますから…。

このように演奏家って実は演奏会場に行って演奏するだけじゃないんです。

箏曲演奏家 福田恭子

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